ゆうさん日記(レズビアンの生活では無く私の生活)

田舎で一生懸命暮らしているレズビアンの日記

『生産性が無くても愛する彼女と生きる』

とある議員が言うには独身子供なしの私は生産性がないらしい。
その生産性の無い私達が何の控除もなく沢山税金を納めてます。
しかも、しかも私は看護師です。
田舎の看護師ですが田舎の介護士共働き夫婦や若い共働き夫婦よりも税金納めてます。

生産性のないLGBTのために税金使うのは優先順位がおかしいって理論の様だが、LGBT法よりも優先しなければならない課題があればそれはそれで良いと私は思っている。
人の命に関わる政策だってあるはずだから。

けれど、『生産性がない』
そんな言葉で迫害されたくはない!

私だってなれるものなら親になりたかったよ。
とある議員の言う生産とやらをしてみたかったよ。
彼女に子供欲しいって言ったこともあったよ。
私事だが婦人科疾患と年齢
そして『愛する彼女と生きる』
ために親になることを諦めたんだよ。
妊娠率5%の私でも異性と結婚してれば不妊治療の助成が受けられる地域もあるよ。
だからと言って異性と結婚なんかしたくないんだよ。
『愛する彼女と生きたい』んだよ。

だから、とある議員の生産性が無いって言葉が大きなトゲになって突き刺さったんだよ。
悲しい。

そんな悲しみの中にも1つ嬉しかったことがある。愛する彼女がLGBTって言葉を覚えてくれてたこと。
教えていないけれど覚えていた。
「ゆうさんが凄い人って言ってた人がテレビに出てたよ。」って言ったんだ。
私は仕事で二日ともテレビはみてなかったんだけどLGBT関連団体ってテロップでコメントしてたのを彼女は偶然みたらしい。

私の彼女になって10年。
彼女は一生懸命私を知ろうとしてくれている。
そんな彼女が『時々死にたくなる』って言うんだ。
彼女は異性愛者でマイノリティでは無い人。
私と付き合ってることで『友達』って言わなくてはならない。
私と付き合ってることで『彼』は居ないことになっている。
手を繋ぐこともできない。

今、偶然とある議員がLGBTの子供の自殺率が6倍って話を笑いながらしているYouTubeをみてしまった。
思春期に同性を好きになってもその後そんな教育をすれば通常の状態に戻っていけないと笑いながら話していた。
この議員はLGBTの人はそんなに差別されていないって思っている。

自分の周りにLGBTの人が一人も居ないと言う日本人は沢山いる。
それは何故なのかこの議員に考えてみて欲しい。
周りにLGBTが居ないのではない!
話してないから居ないことになってるんだ!
その居ないことになってる人に私も入っているんだ!
居ないことにされているのに言えないのは、差別があるからだよ!
『気持ち悪い』って言われたりアウティングされたことがあるからなんだよ!
差別は確かにあるんだよ!
だから、子供の頃からいろんな人が居るって教育は必要なんだよ!

LGBT教育がなかった私達がどんな思いで大人になったのか。
周りの眼に言葉に怯えてきたのか。
少しは考えて欲しいものだ。
私は自分を傷つけることはしなかったけれどいろんなアディクションに苦しむ人がいるんだ。

LGBT教育が無くてもとある議員の言う通常の状態とやらには戻れなくて、40代になった今、思春期の頃と変わらず女性を愛している自分がいる。

20代途中まで大人にも傷つけられてきたあの頃の私や今の若者に伝えてあげたい。
『大人になったら少し楽になる』『大人になったら少し生きやすくなる』って。

LGBT法が重要な他の政策より後になってもかまわない。
例えば、LGBT法に使う予定だった財源で全国の小学校や幼稚園、保育園にクーラーをつけます。
子供達の命のために、LGBT法は後にまわしますって言われたら私は納得できるよ。

でも、『生産性がない』って言葉で後回しにするなら老人だって、障害者だって『生産性がない』に入ると思うんだ。
そんな言葉で後回しにしないで欲しいんだ。
同性愛者が『生産します。精子提供の費用助成してください』って言ったらこの議員は優先してくれるのだろうか?
生産性で順位を決めるということはそういうことなのでは?

同性婚を認めても異性と同じ窓口で処理すれば良いんだからほとんど税金かからないですよね?
たったそれだけで幸せになれる人が居るのに何故取り組まないのか?

ほんの少し税金を使って欲しいのは子供達へのLGBTや障害などの教育とか実態調査。
それぐらい今まで何の控除もされず助成もされず一生懸命税金を払ってきた同性愛者や独身子供なしの方の税金だけでも賄えるんじゃないかなぁ?

『生産性が無くても彼女と生きる』