ゆうさん日記(レズビアンの生活では無く私の生活)

田舎で一生懸命暮らしているレズビアンの日記

「そうだよ」が言えなくて

年齢的なこともあるのかよく振られる話。

「彼氏は?」
「プロポーズは?」
「子供産まないと」
「誰の子でも自分の子だから」

『彼女ですよ』
『既に何度も』
『同性愛者に不妊治療は行ってくれません』
『相手を変えてもきっと女性なので誰の子も産めません』というか『誰の子でも良いわけではない』


そして、「彼女?」って言われた。
『はぁ?』
更に、「彼女かなと思ったから」
40を過ぎても結婚しなくて、焦ってる感じもしない私に放たれた言葉。

咄嗟に『はぁ?』って言ってしまった私。
『そうだよ』って言える社会ではないもの・・・。

同性愛者の知り合いが居ないって同僚きっと沢山居ます。
その人達に「すぐ側に居るよ」とはやっぱり言えないのです。

日本の中にLGBTは7.6%居ると言われている。
この数値を小さいと思いますか?
100%の中の7.6%。私は大きいと思います。
社会にこれだけの数のLGBTと言われる人が居るのにLGBTの知り合いが1人も居ないって方が沢山居る。

それはLGBTの知り合いが居ないのではなく、知り合いがLGBTだと知らないだけなのかも知れない。
自分の知り合いの中にLGBTの方が居るかも知れない。
少しだけそう思って生活してくれれば、冒頭の様な「彼氏は?」
「結婚は?」
って言葉に苦しむ人が減るのかも知れないって思ってたけど、ホントはそうではない。

『彼氏ではなく、彼女です』
『結婚制度は利用できません』
そう答えても、何も起こらない社会では無いから、苦しむ人が居るのだと思い初めた。


堂々と、『同性愛者です』と『彼女です』と言えないのは何故か?
私の場合は、『差別』があるから。
『差別』をみてきたから。
アウティング』された経験があるから。
その他諸々。

私に「彼女」って聴いた方は普段から人のことを「もしかしてあの人同性愛者?」とか「もしかしてあの人元女性?」「もしかしてあの人元男性?」などと言ったりする人だったので、この人に知られたらまずいと思ったのか咄嗟に『はぁ?』と答えていた。
否定したわけではないがその方は否定と思って話は終了。
私の居ない所で「もしかして、ゆうさんって同性愛者ではないだろうか?」って話すんだろうなきっと。

「彼女」って言われても『そうだよ』って言える社会になることを願う。

そんな社会になったらこの日記を読み返して、『こんな時代もあったんだな』って振り返ろうと思う。

二人とも生きてて、認知症になってなくて、自分の意思で婚姻できるうちに、彼女と結婚できる時代が来たら良いなぁ。
『結婚できない期間が長かったね』
って妻になった彼女と語れる未来を願いながら『そうだよ』が言えない現代を生きる。